エルメスのバッグの中でも、コロンとしたフォルムで絶大な人気を誇るのがピコタンです。いつかは手にしたい憧れのアイテムですが、いざ選ぶとなると「サイズで失敗したくない」「どの色が一番使いやすいの?」と悩んでしまいますよね。
この記事では、決して安くない買い物で後悔しないために、ピコタン選びの具体的な基準をまとめました。自分にぴったりの1点を見つけるためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。
結局どれがいい?ピコタン選びで後悔しないための答え
ピコタンは、馬の餌を入れるカゴをモチーフにした開放的なデザインが魅力です。しかし、そのシンプルさゆえに、使う人の生活スタイルによって「使いやすい」と感じるポイントが大きく分かれます。まずは自分がどんな場面で一番使いたいのかをイメージすることから始めましょう。
自分のライフスタイルを振り返る
ピコタンを手に取る場面が、平日の通勤なのか、それとも休日のランチなのかをまずはっきりさせましょう。例えば、車移動が多い方ならポンと助手席に置けるサイズ感が重宝しますし、電車移動がメインなら腕に掛けた時の収まりの良さが重要になります。
自分の持ち物の量も無視できないポイントです。ミニ財布とスマホだけで身軽に動きたいのか、それともメイクポーチやペットボトルまでしっかり持ち歩きたいのかによって、選ぶべきモデルは180度変わります。
- 車移動が多いか、電車・徒歩が多いか
- 普段持ち歩く荷物の「最低ライン」はどのくらいか
- きれいめな格好が多いか、カジュアルなデニムスタイルが多いか
手持ちの服と色の相性を考える
バッグ単体の可愛さに目を奪われがちですが、クローゼットにある服との相性を考えるのが失敗を防ぐ近道です。ベージュやブラウン系の柔らかいトーンの服が多いなら、馴染みの良い中間色を選ぶとコーディネートがまとまりやすくなります。
逆に、モノトーンの服ばかりという方なら、あえて鮮やかな色を差し色にするのも素敵です。鏡の前で、自分がよく着るコートやワンピースの色を思い浮かべながら、そのバッグを持っている姿を想像してみてください。
- 手持ちの靴やベルトの色と合わせる
- 1年を通して着られる服の色を基準にする
- 差し色として使うのか、馴染ませ役として使うのかを決める
重さと持ち歩きやすさを比較する
ピコタンは上質な1枚革で作られているため、見た目以上にしっかりとした重みがあります。特に中に荷物を入れるとそれなりの重量になるため、長時間歩く予定がある日に使うなら、少しでも軽いサイズを選ぶのが賢明です。
また、ピコタンにはショルダーストラップがありません。常に手で持つか、腕に掛けるスタイルになることを覚えておきましょう。自分の腕の太さや、冬場に厚手のコートを着た時のゆとりも、後悔しないための大事なチェック項目です。
- 荷物を入れた状態の総重量を想像する
- 腕を通した時に窮屈に感じないか確認する
- 長時間持ち歩いても疲れないサイズを選ぶ
迷ったらどっち?サイズ18と22を選ぶ時の基準
サイズ選びはピコタン購入時の一番の悩みどころです。現在、主に流通しているのは「18(PM)」と「22(MM)」の2種類ですが、たった4cmの差で印象も使い勝手もガラリと変わります。それぞれの特徴を具体的に見ていきましょう。
小ぶりで可愛い18(PM)の魅力
18サイズは、ピコタンの中で最も人気がある「黄金サイズ」です。幅と高さが18cmというコンパクトな正方形に近いフォルムは、女性の手に収まりが良く、どんな身長の方でもバランス良く持てるのが最大のメリットです。
荷物は少なめになりますが、ミニ財布、スマホ、キーケース、小さめのポーチといった必需品はしっかり収まります。アクセサリー感覚で持てるので、夜のディナーやちょっとしたお出かけを華やかに彩ってくれます。
収納力がある22(MM)の使い勝手
22サイズは、一回り大きくなることで実用性が格段にアップします。マチが18cmもあるため、500mlのペットボトルや折りたたみ傘、さらには文庫本なども余裕を持って収納できるのが頼もしいポイントです。
お仕事バッグとして使いたい方や、お子さんの荷物を少し入れたいママさんにも支持されています。18サイズに比べると存在感が出るので、背が高い方や、ゆったりとしたシルエットのファッションを好む方によく映えます。
身長とのバランスで決める方法
バッグ自体の収納力も大切ですが、持った時の全身のバランスも重要です。小柄な方が22サイズを持つと、バッグが歩いているような印象になってしまうこともあります。逆に背の高い方が18サイズを持つと、少し物足りなさを感じるかもしれません。
一般的には160cm以下なら18サイズ、160cm以上なら22サイズがバランスが良いと言われますが、これはあくまで目安です。ボリュームのあるアウターを着る機会が多いなら、大きめのサイズを選んだ方が全体の収まりが良くなることもあります。
| サイズ | 幅 | 高さ | マチ | 向いている人 |
| 18(PM) | 18cm | 18cm | 13.5cm | 小柄な方、荷物が少ない方、パーティ用 |
| 22(MM) | 22cm | 22cm | 18cm | 背が高い方、荷物が多い方、普段使い |
長く愛用できるピコタンの人気カラーは何色?
エルメスには数百種類の色が存在しますが、ピコタンのような定番バッグでは「使いやすさ」と「資産価値」の両面から選ぶのが正解です。特に初めての1点なら、流行に左右されないカラーをおすすめします。
不動の1番人気「エトゥープ」の万能さ
エトゥープは、エルメスを代表するグレージュ(グレーとベージュの中間色)です。この色の凄さは、黒系の服にも茶色系の服にも、さらにはデニムのようなカジュアルなスタイルにも魔法のように馴染んでしまう点にあります。
また、エトゥープは白のステッチが効いているのが特徴で、上品ながらも程よいカジュアル感があります。中古市場でも常に高値で取引されるため、万が一手放すことになっても価値が下がりにくいという安心感もあります。
エルメスらしさが際立つ「ゴールド」
ゴールドは、明るいキャメル系のブラウンです。エルメスの革製品の原点とも言える色で、使い込むほどに味わい深いツヤが出てきます。エトゥープ同様、白ステッチが際立つデザインで、パッと目を引く華やかさがあります。
キャメルは日本人の肌色にも馴染みが良く、トレンチコートやネイビーのジャケットなど、定番のアウターとの相性が抜群です。落ち着いた大人っぽさと、可愛らしさを両立したい方にぴったりの選択です。
シーンを選ばず使える「ノワール」
ノワールは、いわゆるブラックのことです。冠婚葬祭から学校行事、そして普段の買い物まで、どんな場面でも気兼ねなく持てるのが最大の強みです。汚れが目立ちにくいので、長く綺麗に使いたい方には一番の候補になります。
ブラックのピコタンは、シルバー金具ならクールで都会的、ゴールド金具ならラグジュアリーでリッチな印象になります。流行に関係なく、10年後、20年後も現役で使い続けられる究極の定番色と言えるでしょう。
| カラー名 | 特徴 | 服との相性 | 汚れの目立ちにくさ |
| エトゥープ | 上品なグレージュ | どんな色とも合う | 普通 |
| ゴールド | 華やかなブラウン | ネイビーやベージュ系に合う | 普通 |
| ノワール | 万能なブラック | 全ての服に合う | 非常に目立ちにくい |
買ってから「失敗した」と後悔しがちなポイント
憧れのピコタンを手に入れたものの、使い始めてから「こんなはずじゃなかった」と感じる方も少なくありません。ピコタン特有の構造を理解しておかないと、不便さを感じてしまう原因になります。
バッグの中身が丸見えになる不安
ピコタンは開口部にファスナーやフラップがなく、ベルト一本で留めるだけのデザインです。そのため、上から中身が丸見えになってしまいます。防犯面で不安を感じたり、中がごちゃついているのが恥ずかしいと感じたりする方も多いです。
これを解消するためには、市販のインナーバッグを使ったり、上からスカーフ(カレ)を被せたりする工夫が必要です。何もしない状態で使うと、中身が飛び出してしまうリスクもあることを知っておきましょう。
柔らかい革特有の自立しにくさ
ピコタンに使われる革は、しっとりと柔らかいのが特徴です。そのため、使い込んでいくうちに革が馴染み、クタッとしてきます。これがピコタンらしい味でもあるのですが、「カチッとした形を保ちたい」という方には不向きです。
特に何も入れずに置いておくと、重力で横に広がってしまうことがあります。型崩れを気にする場合は、保管時にあんこ(詰め物)を入れる手間を惜しまないようにしましょう。
肩掛けができない不便さ
ピコタンの持ち手は短く、あくまで手持ちか腕に掛けるための長さです。両手を空けたい場面でも肩に掛けることはできません。スーパーで買い出しをしたり、小さなお子さんと手を繋いだりする時には、少し不便さを感じることがあります。
「今日は両手を使いたい」という日は別のバッグにするなど、用途を限定して使う覚悟が必要です。どうしても肩掛けしたい場合は、ピコタンではなく「エヴリン」などのショルダータイプを検討した方が良いかもしれません。
後悔しないために知っておきたい素材や金具の基準
見た目の色やサイズだけでなく、素材や金具の選び方も使い勝手に大きく影響します。エルメスのこだわりが詰まったパーツ選びで、自分らしい1点を作り上げましょう。
傷が目立ちにくいトリヨンクレマンス
ピコタンで最も一般的に使われている素材が「トリヨンクレマンス」という雄成牛の革です。革の表面に程よいシボ感(凹凸)があり、万が一傷がついても目立ちにくいのが最大の特徴です。
また、水分にも比較的強く、少々の雨ならすぐに拭き取ればシミになりにくいタフさを持っています。毎日ガシガシ使いたい、一生モノとして大切にしたいという方に最適な、耐久性と美しさを兼ね備えた素材です。
金具の色で変わる全体の雰囲気
ピコタンの金具には、主に「シルバー」と「ゴールド」の2種類があります。シルバー(パラジウム)は、キリッとした清潔感があり、カジュアルな服装や寒色系のコーディネートをモダンに見せてくれます。
一方のゴールド金具は、温かみのあるゴージャスな印象になります。エトゥープやノワールなどの落ち着いた色にゴールド金具を合わせることで、一気にクラス感がアップします。普段身につけている時計やアクセサリーの色と合わせるのが、統一感を出すコツです。
流行に左右されない定番の組み合わせ
もし迷って決められないなら、エルメスで最も支持されている「鉄板の組み合わせ」を選ぶのが一番安全です。「エトゥープ×シルバー金具」や「ノワール×ゴールド金具」といった組み合わせは、数十年変わらぬ人気を誇っています。
奇抜な色の組み合わせも素敵ですが、長く使うことを考えると、飽きのこない定番コンビが結局一番出番が多くなります。自分の直感も大切ですが、長く愛されているものにはそれなりの理由があるのです。
- 傷に強い「トリヨンクレマンス」を選ぶ
- アクセサリーの色に合わせて金具を決める
- 迷ったら「定番の組み合わせ」で勝負する
エルメスの店舗でピコタンに出会うためのコツ
ピコタンは、お金を出せばすぐに買えるバッグではありません。店舗に行っても在庫がないことがほとんどで、出会えるかどうかは「運」と「行動力」にかかっています。
在庫を確認する時のスマートな聞き方
エルメスの店舗に入って、いきなり「ピコタンありますか?」とだけ聞くのは少し味気ないものです。まずは店内の商品をゆっくり眺め、店員さんと一言二言会話を交わしてから、さりげなく尋ねるのがスマートなマナーです。
「今日はピコタンを探しに来たのですが、入荷はありますか?」と丁寧な口調で伝えましょう。在庫がない場合でも、希望のサイズやカラーを伝えておくことで、店員さんの記憶に残りやすくなるかもしれません。
店員さんと信頼関係を築くための振る舞い
エルメスは、単なるお店ではなく、ブランドの世界観を共有する場所です。店員さんも、ブランドを愛してくれる人に商品を届けたいと考えています。清潔感のある服装で訪れ、丁寧な言葉遣いを心がけるだけでも、受け入れられる印象は変わります。
一度断られても諦めず、定期的に足を運ぶことが大切です。顔を覚えてもらえるようになると、思わぬタイミングで「ちょうど今、入荷したばかりのものがございます」と案内されるチャンスが巡ってきます。
穴場と言われる店舗や時間帯
絶対に買える保証はありませんが、入荷のタイミングにはいくつかの傾向があります。一般的には、平日の午前中や、商品の納品が多いと言われる午後の早い時間帯に遭遇率が高いという声が多いです。
また、百貨店の中にある店舗だけでなく、路面店や空港の免税店などもこまめにチェックしてみましょう。旅行先でふらっと立ち寄った店舗で、奇跡的に出会えたというエピソードも珍しくありません。
- 丁寧な挨拶と振る舞いを忘れない
- 平日の午前中など、人が少ない時間を狙う
- 複数の店舗を根気よく回る
大切なピコタンを綺麗に使い続ける選び方の工夫
念願のピコタンを手に入れたら、できるだけ長く、美しい状態で使い続けたいですよね。実は、使う前のちょっとした工夫で、数年後のバッグの状態に大きな差がつきます。
形崩れを防ぐインナーバッグの活用
ピコタンの最大の弱点である「自立しにくさ」を解決してくれるのが、専用のインナーバッグ(バッグインバッグ)です。フェルト製などの少し硬めの素材を入れることで、バッグの中に骨組みができ、綺麗な形をキープできます。
また、インナーバッグを使えば、内側の革が汚れるのを防ぐこともできます。ピコタンの底は意外と汚れやすいので、中身を直接入れるよりも、1枚フィルターを挟むイメージで使うのがおすすめです。
持ち手にツイリーを巻いて保護する
エルメスの細長いスカーフ「ツイリー」は、ピコタンの必須アイテムと言っても過言ではありません。持ち手にぐるぐると巻きつけることで、手垢や汗による変色、擦れを完璧にガードしてくれます。
見た目が華やかになるのはもちろん、季節に合わせてツイリーの色を変えるだけで、同じバッグでも全く違う表情を楽しめます。持ち手が一番ダメージを受けやすい場所なので、購入と同時にツイリーも揃えておくのが正解です。
四隅の擦れを最小限に抑える扱い方
ピコタンのような角が丸いバッグは、置いてある時に四隅が地面や壁に当たりやすく、擦れの原因になります。外でバッグを置く時は、できるだけ地面に直置きせず、膝の上や椅子の上に置くように意識しましょう。
また、使った後は柔らかい布で優しく拭き、付属の保存袋に入れて寝かせるのが基本です。底鋲(底の金具)がついているとはいえ、過信は禁物です。ちょっとした丁寧な扱いが、10年後の美しさを支えてくれます。
- インナーバッグで内側と形を守る
- ツイリーを巻いて持ち手のダメージを防ぐ
- 置く場所に気をつけて四隅の擦れを予防する
まとめ:自分だけの最高のピコタンを見つけよう
エルメスのピコタンは、そのシンプルな美しさで、持つ人の魅力を引き出してくれる素晴らしいパートナーになります。決して安い買い物ではありませんが、ポイントを押さえて選べば、後悔することはありません。
- 荷物の量や移動手段に合わせてサイズ(18か22)を決める
- 自分のクローゼットに馴染むカラー(エトゥープ、ノワールなど)を選ぶ
- インナーバッグやツイリーを使って、美しさをキープする工夫をする
- 店舗へは清潔感のある服装で、根気よく通い続ける
- 傷に強く長く愛用できる「トリヨンクレマンス」を第一候補にする
迷った時は、一番自分が「これを持って歩きたい!」とワクワクする直感を大切にしてください。納得のいく1点に出会えた時、そのピコタンはあなたにとってかけがえのない宝物になるはずです。