日本では、アトピー性皮膚炎で悩む人が増えています。
アトピー性皮膚炎を発症すると、かゆみを伴う湿疹が、体の様々な部位にできます。
アトピー性皮膚炎の患者は、皮脂の分泌量が少ないのが特徴で、肌のバリア機能が低下しているため、外部からの刺激に弱いのです。
アトピー性皮膚炎を発症する人は、アレルギーを起こしやすい体質の人が多く、症状が改善されたと思うと、また悪化する人も少なくありません。
アトピー性皮膚炎は、乳児にも多いです。
乳児の場合は、首の周りやひざの裏、ひじの内側に湿疹ができやすく、成人の場合は顔や首、背中などにできやすいです。
多くの日本人が悩んでいるアトピー性皮膚炎ですが、はっきりとした原因は未だにわかっていないのです。
本人と家族がアレルギーを起こしやすい場合、アトピー素因があると言われますが、素因があってもアレルギーが出ない人もいます。
ここ数年で、大人のアトピー患者が増えています。
大人になって症状が改善された人も多いのですが、一方で、大人になっても症状が改善されない人や、突然再発する人もいます。
成人の場合、不規則な生活やストレスが、アトピー性皮膚炎を悪化させてしまうことがあるので、注意が必要です。
親と一緒に暮らしていた時は、栄養が十分に取れていたのに、社会人になって一人暮らしになった途端、食生活が乱れてしまい、肌トラブルが発生してしまった人は少なくないのです。
社会人になると、仕事によるストレスも増えます。
アトピー性皮膚炎にかかる人は、ストレスを感じると症状が悪化する人が多いのです。
不安を感じたり、イライラしたり、精神的なストレスを感じていると、自律神経が乱れてホルモンバランスが不安定になります。
ホルモンバランスが不安定になると、免疫力が下がり、アレルギー反応も出やすくなるのです。
また、緊張やストレスの影響で皮膚の水分量が減ると、肌が乾燥してかゆみが出ることがあるのです。
規則正しい生活をして、栄養も十分に摂取しているのに症状が悪いままの人は、ストレスがないかどうかチェックしてみた方がいいのです。
日本人は、我慢強い人が多く、自覚症状はないものの、実は長い間ストレスが溜まっていたという人は少なくありません。
自分では気が付かないうちに、心身が疲労していることは多いので、何らかの肌トラブルが発生した時は、体のケアと同時に、心のケアもしてあげることで、改善が早くなるケースもあります。