うつ病を発症してしまうと、自然治癒することはまずありません。
医師の診察を受け、指示に従って家族の協力も含めた治し方を実践することが重要になります。
うつ病は休養と投薬治療によって徐々に治していく治し方が一般的です。
時間を掛けて快方に向かっていく病気なので、焦らず、ゆっくりと治療を続けることが肝要です。
まず、うつ病だと診断されたら十分な休養を取るようにしましょう。
仕事を持っている場合は職場に医師の診断書を添えて休職願を出し、長期的に仕事を休んで休養する段取りを付けます。
もし職場の理解がないのであれば、退職することも視野に入れる必要があります。
発症した原因にもよりますが毎日の仕事を続けながら完治させることは非常に難しく、さらなる悪化を招くことがほとんどです。
炊事や子どもの世話など家庭の仕事がある場合も、両親に手伝ってもらうなどして極力作業をしなくてよい環境を作ることが回復への近道です。
自分自身を休養させることがうつ病の正しい治し方なのです。
また、うつ病の治療は十分な休養を取るだけでは進行しないだけであって快方に向かわないことも少なくありません。
その場合は医師から薬を処方してもらい、投薬治療も並行して行います。
うつ病の治療に用いられる薬は抗うつ薬と呼ばれ、精神面に作用して心の平穏を取り戻すことを助けてくれるのです。
抗うつ薬として主に用いられるのはSSRIやSNRI、四環系抗うつ薬といったものです。
どれも情報伝達物質のバランスを整える作用があり、回復のための大きな力になります。
ただし、人によっては吐き気や便秘、下痢、喉の渇きといった副作用が出ることもあるので、そういった症状が現れた場合はすぐに医師に相談しましょう。
うつ病の治し方は休養と投薬が中心ですが、大切なことは家族の理解です。
うつ病になった本人は仕事を続けたいという希望があるはずですが、家族をはじめとする周囲の人間がその意見を押しとどめ、休養を優先させることを本人に理解させてあげなければなりません。
うつ病は仕事が原因で発症することが多いので、仕事を続けていては回復しないのです。
また、仕事をしていないからといって家庭内の炊事や洗濯、子どもの世話といった役割を強要させることも避けるべきです。
そういった役割を担ってしまうと体力面はもちろん精神面で十分な休養が取れず、回復が進みません。
周囲から見ると、本人は一見何もしていないように見えますが、それこそがうつ病の治し方なのです。